子どもの発達段階に合わせたしつけ
しつけとは、一言で言うと、自分をコントロールする術を身に付けることです。具体的には、基本的生活習慣と、対人関係(社会)でのルールを守ることです。しかし、それを教えるときには、子どもの発達段階に合わせた対応が必要です。
◇0歳~1歳のしつけ
赤ちゃんは、自分の気分や欲求を感じることはできますが、相手の気持ちを理解することはできません。ですから、この時期の子どもに、ルールを作って守らせようとしても、無理です。この時期にはむしろ、保護者が環境を整える(危ない物は側に置かないなど)ことが必要です。(引用:ぜんほきょう11月号)
◇1歳~2歳のしつけ
子どもは、保護者の言葉や指示をだいぶ理解できるようになりますが、まだそれに従うことはできません。何かにつけて「イヤ」を連発します。この自己主張を認めて、つきあっていくことで、保護者に従っても、反抗しても、ちゃんと自分のことをみていてくれるんだ、ありのままの自分でいいんだ、という自己肯定感が育まれるのです。
◇2歳~3歳のしつけ
子どもは、相手の言葉を理解できるだけでなく、自分の意志をかなり上手に伝えられるようになります。しかしまだ、保護者の指示に従うことは十分にはできません。また、他の子どもと一緒に遊んだり、協力したりするには、保護者の助けが必要です。いばったり、わがままや気まぐれな行動をとったりすることが多く、集団遊びがうまくできないこともあります。自己主張のぶつかり合いになります。その中で、子どもは、対人関係のルール、言っていいことといけないこと、やっていいことといけないことの区別を学んでいくのです。
◇3歳~5歳のしつけ
子どもは簡単なルールを守れるようになります。また、他人の気持ちを理解できるようになります。ただ、その時の気分に左右されることも多く、日によって大きく差があります。
(1) 保護者は、何が正しいことなのかをきちんと教える必要があります。
(2) 何か間違いをしたときは、どこが間違いなのかを話して、次からはどうしたらよい か、子どもに考えさせます。
(3) 保護者が、子どもにどういう子になってほしいか、きちんと言葉にして伝えること が大切です。
(引用:ぜんほきょう11月号)