心房中隔欠損症
心房中隔欠損症(しんぼうちゅうかくけっそんしょう)とは先天的な心疾患の一つです。心臓は左右の心房と心室の4つに仕切られており、左右の心室は心室中隔で仕切られています。この心房中隔に穴が開いてしまっている疾患です。胎児の状態では心房中隔は上下の壁から発育し、生まれた時には穴は閉じていますが、閉鎖しないままの状態になっている疾患です。
心音も小さいため、発見は7~8歳になるまで確認されないこともあります。10歳くらいまでは症状はあらわれませんが、20~30代で必ず症状があらわれます。
穴の大きさと位置によって病気の程度が異なります。目に見える症状としては呼吸が速い、疲れやすい、動悸がある等の症状が見られます。軽度であれば心臓に雑音があるだけで症状はあらわれませんし、生活にも大きな支障もありません。
穴が小さい場合には成長するにつれて自然に穴が閉じる場合もあります。穴が1センチを超えている場合には心不全等をおこすために手術が必要です。重度である場合、大動脈弁の近辺である場合には生後すぐにでも手術を行います。手術後でも不整脈が残ってしまう事もあり、その場合は運動の管理をする必要があります。
【引用:こどもの病気辞典】