乳幼児の嘔吐の原因
乳幼児の嘔吐の原因をあげます。( )内に頻度が高い年齢や簡単な特徴を示します。
●’げっぷ’とともに出る吐乳。少量の乳成分がだらだらと出る溢乳とは区別します。(乳児に多い。乳を空気とともに飲み込むためで、余分の空気を排出する必要があります。)
●食べ過ぎによる嘔吐。(乳幼児は噴門のしまりが悪いので嘔吐し易い。吐いた後は’けろっ’としている。)
●ウイルス感染による嘔吐下痢や感染性胃腸炎。(ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルスなどの感染。乳幼児に多く流行性や季節性がある。この病気については改めて取り上げます。)
●食物アレルギー。(乳幼児に多い。)
●周期性嘔吐症。(2歳から10歳頃の神経質な子供に起こり易い。繰り返すことが多い。以前は自家中毒と呼ばれた。)
●片頭痛。
●咳き込んで吐く。(かぜ、気管支炎、喘息、百日咳などの病気がもとにある。)
●急性虫垂炎。(通称もうちょう。幼児から年長児。)
●胃・十二指腸潰瘍。
●腸重積症。(生後4ヵ月から2歳頃が多い。血便。腹痛。)
●肥厚性幽門狭窄症。(生後2週目から3週目頃から始まる噴水状の嘔吐。体重が減少する。)
●その他の小児外科的疾患。(ヘルニア嵌頓、腸閉塞、胃食道逆流症、胃軸捻転症。)
●中耳炎。●尿路感染症。●敗血症。●髄膜炎。●脳腫瘍。(脳圧亢進。)●頭部や腹部の外傷。●食中毒。●異物や毒物の誤嚥。●乗物酔い。●消化器の先天奇形や先天代謝異常症。(新生児期に見つかることが多い。)